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人間学部

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2024年05月27日観光学特設コース「観光学特別講座」を開催しました

2024年5月18日(土)午前9時より本学A301講義室において「観光学特別講座」を開催しました。この特別講座は、観光専門人材の養成を目的とした本学の観光学特設コースを受講する学生向けに開催するものですが、地域の方にも参加頂けるよう一般向けに開放しており、全体で約50名の参加がありました。

当日は、立命館大学教授の遠藤 英樹氏から「観光という『希望の原理』」と題して講演が行われました。
遠藤先生は、パック旅行を考案し近代ツーリズムの祖とされるトマス・クックから、マスツーリズムの興隆、そして、コンテンツツーリズムやメディカルツーリズムなどの多様化する現代観光までの観光旅行の歴史的変化を説明されました。
次に、コロナ危機やオーバーツーリズムなど、現代観光において立ち現れた危機的状況を指摘されました。そして、その中においても、観光は、異なる文化、価値、ライフスタイルの出会いを提供し、地域の持続可能性をもたらすものであり、そのためには、観光者を、サービスやホスピタリティを一方的に提供される消費者ではなく、ホスピタリティを相互に提供しあうゲストであることを要請しなければならないとおっしゃいました。そのことにより観光はグローバルなモビリティ社会における「希望の原理」となるのだとお話してくださいました。

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続いて(株)コンセプトアジア代表取締役 相馬 順子氏から「世界の富裕層トラベラーを魅了するウエルネスツーリズム」と題して講演が行われました。
相馬先生は、体だけはなく、心の健康にもコミットするウェルネスツーリズムの福井県における可能性について講演されました。現在のウェルネス市場は富裕層の牽引により成長を続けているという現状を紹介されました。そして、福井県には、豊かな食材とそれを活かした食文化の伝統、永平寺の禅のような世界にアピールできる精神性と温泉があることを指摘し、大きな可能性があるとされました。
そのために、福井県が持っているコンテンツの潜在的可能性を、「テーラーメイドな旅行」を求める富裕層が中心となっているウェルネス市場において活かすための具体的なプログラムを、食、精神、コミュニティ、睡眠、アクティビティ、環境の6つの要素から提示さました。
そして、世界的に高く評価されている永平寺と自然や食という福井県の強みと、東京の距離や観光事業者がニーズを掴みきれていないという弱点を指摘され、また、富裕層のアラブ、ヨーロッパなどの地域毎のニーズや嗜好の違いを踏まえた上での旅行プログラムの開発の必要性をお話してくださりました。

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講座後の質疑では、参加者から多くの質問が寄せられ、講師の方に丁寧に回答頂きました。
また、終了後のアンケートでは、参加者からは「普段の授業では聞けない話ですごくおもしろかった」、「新しい意識を持つことができた」、「自分とは異なる視点での話を聞けて良かった」など大変好評な意見が寄せられました。

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