仁愛大学 Jin-ai University

学内機関

宗教教育研究センター

目的

当センターは、福井仁愛学園の建学の精神である聖徳太子の「和」の精神、並びにその精神を受け継いだ親鸞の教えを基盤とする人材育成を、教育・研究の分野において具現化することを目的としています。

センター事業

  • 建学の精神の理解を促進するための教育的諸活動ならびに環境の整備
  • 建学の精神に関する研修事業の企画及び実施(教職員対象)
  • 建学の精神に関する研究及び諸資料の整備

組織

  • センター長
  • センター顧問
  • センター主任
  • センター員

主な活動・取り組み

  • 讃仏会さんぶつえ(前・後期各4回、計8回、学生と教職員が集い、礼拝と感話を行っています。)
  • センター報「響流こうる」の発行(「讃仏会」感話者のエッセイ等を掲載し、年1回発行しています。)
  • 入学式・学位記授与式における仏式行事執行の企画・実施
  • 公開講座の実施(市民の方を対象に前期・後期と複数の仏教講座を開講しています。)詳細はこちらをご覧ください。

建学の精神にかかわる書物等の配付

  • 入学時に、「礼讃抄らいさんしょう」と建学の精神や学園の歴史について記されている「和」、「念珠」、「学章」を新入生全員に配付し、建学の精神の理解の基盤としています。

教育課程上の特色

  • 仁愛兼済じんあいけんさい」の建学の精神についての理解を深めるため、両学部とも教養教育の基礎に「全学共通科目」として「仏教の人間観(必修科目)」、「人間と宗教」、「仏教の思想」の3科目を配置しています。

新入生対象 理事長講話の実施

  • 毎年4月に新入生に対し、大学の建学の理念について解説。
    「仏教の人間観(必修)」のカリキュラムの一環として理事長が講話を行い、建学の精神の周知理解への教育的取り組みを行っております。

大学内モニュメントで伝える仁愛大学・建学の精神

仁愛大学は、建学の精神(このような想いでこの大学を創りましたというメッセージ)を様々な学内モニュメントの形で示しています。そして、それぞれの仏教モニュメントは、すべてがつながり合っていて、学生や教職員の皆さんに、このような大学生活を送って頂きたいというメッセージを伝えています。

まず、そのキーワードとなる言葉がブッダ(お釈迦さま)の遺言とされる①自灯明じとうみょう法灯明ほうとうみょうです。この言葉は大きな越前和紙のオブジェとなって、G館らせん階段の4階から1階まで、らせんを描いて飾られています。
これから先、皆さんが人生を歩んでいく中で、「法(ブッダの悟りの内容・いのちのつながり)を「ともしび(灯明)」として生きてほしい。そのように生きた時、その人はその人にしか出せない「色」で「光」り輝く存在・世の灯ともしびとなる。「世界に一つだけの花」という歌のモチーフともなったこのメッセージは、『仏説阿弥陀経あみだきょう』というお経の中にも、「青色青光しょうしきしょうこう黄色黄光おうしきおうこう」という言葉で表現されています。
そのように生きていくためにも、自分自身との内なる対話の時間を持って頂きたい。比較や競争を一旦手放して、本当の自分を見つめ、本当の自分の「心の声」に耳を澄ませてほしい。そのようなメッセージを伝えているモニュメントが、②中庭に位置する噴水・響流こうるです。「正覚大音しょうがくだいおん響流十方こうるじっぽう」という経典の言葉に基づき、仏の願いはすべてのいのちを貫いて常に流れている事を伝えています。

木々を茂らせ、花を咲かせ、私たちの心臓を動かし、あらゆる命を生かし続けている。自然界のそれぞれの命を満開に花咲かせたいという「命の働き」。その人間の力を超えた命の働きの事を仏教では、「仏の働き」という言葉で表現し、それぞれの命がそれぞれに輝いて存在してほしいという、命そのものの願いの事を「仏の願い」という言葉で表現しています。
常に流れ続ける噴水の水のように働き続ける「命の働き・願い」に気づき、「自らの心の声」に気づいて頂く場所。それが、中庭「響流こうる」の噴水です。その噴水に書かれている言葉は、「なんじ自ら、まさに知るべし」。まず、限りなく生かされている素晴らしい自分自身を知って下さい。そして、その自分自身を生かしきってほしいというメッセージを、流れ続ける水音とともに伝えています。

又その私たちを生かそうとする「命の働き・願い」を表現したモニュメントが、大学正面にある③シンボルタワーでもあります。6対の大きな鉄柱は、両手を合わせた「合掌がっしょう」の形を表し、その6対は、東・西・南・北・上・下、すべての方向から私たちを生かそうとしている「命の働き・願い」を表現しています。そして、その願いに呼応して、私自身の命を生かしきりますという決意の姿が、③中央に位置する2歳の聖徳太子しょうとくたいしの合掌像(=仁愛兼済じんあいけんさいの生き方)なのです。

つまり、ここにもブッダの遺言「自灯明じとうみょう法灯明ほうとうみょう」が関係しています。6対の鉄柱で表現されている「法」(いのちのつながり)を灯とする中で、それに呼応して、「自」らの心の声を「灯(灯明)」として生きる姿が聖徳太子の姿であり、この仁愛大学で学ぶ皆さんにお伝えしたい仁愛兼済じんあいけんさいの生き方なのです。そのように自らの心の声を灯として生きる人は、その人本来の色で光り輝いて生きる事となり(=青色青光しょうしきしょうこう)、その人の存在そのものが「うるわしい世を拓く灯となる」。
そのような人生の大切な土台となる「自分創りの大学生活」を、この仁愛大学で過ごして頂きたいというメッセージを④正門碑「うるわしい世を拓く灯となるために」は伝えています。
大学内の仏教モニュメントが伝える建学のメッセージ、在学生・来学される皆さまが「心の声」に耳を澄ますきっかけになればと思います。

①自灯明(右)法灯明(左)
②響流
③シンボルタワー
④正門碑

センター報「響流」13号より抜粋

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