石川ゼミは、越前市教育委員会の協力のもと、生活科の絵本教材「がっこうまでのみち―たのしく、あんぜんに」を制作しました。

石川ゼミでは、これまで多文化共生の教材作成に取り組んできましたが、令和5年度の3年生ゼミは、文部科学省が進めている「架け橋プログラム」を参考に、保幼小の円滑な接続を見据え、小学校1年生の「生活科」の教材を制作しました。

越前市教育委員会との話し合いの中で、「安心・安全」をテーマに制作することを決定。ストーリーは、子どもたちが朝家を出て、小学校までの道のりをいろいろな人と出会いながら、安全に登校するというものです。

絵本は全部で9シーン。日本語とポルトガル語を併記して、通学の場面を説明しました。17世紀の教育思想家、コメニウスの『世界図絵』を真似して、絵の中の事物に適宜番号を付け、その事物に該当する単語に同じ番号を付けました。絵と言葉を結び付けて、楽しみながら言葉を身につけていく学び方です。日本語では、ところどころ、言葉遊びを忍ばせました。

この絵本は、福井県の「未来協働プラットフォームふくい推進事業（福井版PBL支援分）」の補助金を活用して制作しました。5月24日（金）、越前市役所に出向き、山田賢一市長に500冊を贈呈しました。近日中に市内の小学校と就学前施設に配布されます。子ども同士の交流や母語教育に活用が広がればと期待しています。