地域共創センターでは、地域への「知の提供」のために、教育・研究・支援の成果を活かした学術的・文化的講座や、地域の皆さまのための教養・スキルアップ講座など、多彩な講座を開講しています。
今回の公開講座は、
11月16日(土)10時30分~12時に、仁愛大学 B109 衆会ホールにおいて、
心理学科の渡辺 克徳准教授による「マインドフルネスって何だろう(7)~現代心理療法の視点から~」というテーマで講座を開催しました。
マインドフルネスは、免疫機能を高める、鎮痛作用、集中力の向上、幸福感、思いやりや人間関係の改善など、様々な効果が期待できるそうです。
初めに、先生はマインドフルネスは、「目覚めや気づき」を意識しているとのお話から始まりました。
また、「今この瞬間の自分自身の身体や心が開けること、まわりの状態に気づきやすくなる状態」をマインドフルと呼び、「意識が出来ていない、まわりの状況に気づけない状態(こころが今ここにない状態)」をマインドレスと呼ぶそうです。
受講者の皆さんも、実際に3分間目を瞑ってマインドフルネス呼吸法を体験しました。
呼吸法を体験した後に先生が「皆さん落ち着いて澄み切った心の状態(明鏡止水)になれましたか?おそらく、目を瞑って静かにしていると色々な雑念が入ってきたと思います。私たちは生きている限り五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)が働いていることに気づくことが大切です。自分の雑念に振り回されるか、振り回されないかがこのマインドフルネスの重要なところです。」とお話しすると受講者も頷いていました。
最後に先生からは「実は人間の脳は、騙されやすくネガティブな事を思い浮かべると、身体が反応してしまうのです。人は、出来事自体に良い、悪いがあると考えがちですが、出来事自体に意味はなく、あるのは解釈があるのみです(アルバート・エリスのABC図式より)。雑念自体にまず気づき、受け入れて、それを流しましょう!」と話され、講座を終了しました。