令和6年度(2024年度)から仁愛大学人間学部コミュニケーション学科に、「観光学特設コース」を開設します。

観光はまちづくり・地域づくりにとって重要な位置を占めており、地域振興の基盤となるものです。

地域観光の社会的・文化的な意義を学び、これからの観光のあり方を創造できる力を身に付け活かすことは、地域を魅力あるものに変え、地域を支えることに繋がります。

 今回の観光公開講座は、人間学部コミュニケーション学科・公益社団法人福井県観光連盟連携講座で、第4回目の講座を10月28日(土) 13時00分~16時10分、仁愛大学 A301において(株)ジェイアール東日本企画 常務取締役 CDO ソーシャルビジネス・地域創生本部長高橋 敦司先生および東京女子大学 副学長 教授矢ケ崎 紀子先生により「観光学・観光地域づくり」というテーマで開催しました。

高橋 敦司先生は、葉支社営業部長等を歴任後、2009年びゅうトラベルサービス代表取締役社長に就任し、JR東日本本社営業部次長、同担当部長を経て、2017年6月より現職大阪府出身。日本旅行業協会広報委員長、東京都観光事業審議会、福井県新観光ビジョン策定委員など公職経験多数あり、客員講師(早稲田大、一橋大など)も務められている方です。矢ケ崎 紀子先生は、九州大学大学院法学府政治学専攻修士課程修了。住友銀行、日本総合研究所、国土交通省観光庁参事官(観光経済担当)、首都大学東京都市環境学部特任准教授、東洋大学国際観光学部教授を経て現職。国土交通省交通政策審議会観光分科会長も務められている方です。

 最初の講座では、高橋先生より「新幹線がやってくる」観光で輝くまちづくりについて語っていただきました。

高橋先生は、「東京駅に福井のイベントをアピールして、東京の人も福井に行ってみようかと考えるようになりました。東京の人数に合わせて食や物品の準備はできていますか?今の段階では、まだ準備不足だと思います。新幹線が来るだけで、街そのものが発展はしません。」とのお話が初めにありました。

また、日本中で地域の魅力づくりによる観光客の争奪戦が始まっており、そのさなかにこれから新幹線が開業し駅が出来る地域はほんの僅かなので、しっかり戦略を立てて福井のアピールをしっかりして欲しいとのお話しでした。

最後に、先生は「東京から福井に住んでもらえるような県にしないといけない。その為には、新幹線開業のこのチャンスを使って、街全体のレベルアップをさせることが大切です。インターネットで検索にかけて出てこないのは永遠の休業と同じ。福井にしかないものをどんどん伝えて〝変わったんだぞ!〟と思わせる大チャンスです。」とのお話をしてくださり講座を終了しました。

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次に矢ケ崎先生より「観光学の基礎を学ぼう 地域に役立つ観光とは?」について最初に、ツーリズムとは何かを解説してくださいました。

ツーリズムとは、観光やレジャー、ビジネス、その他の目的で連続して1年を超えられない期間、通常の生活環境から離れた場所を旅行したり、そこで滞在したりする人の活動であると先生は仰っていました。また、人々が非日常圏に移動・滞在することによって生じる価値や影響などを理解し、人々や地域のためにどのように活用すべきかを考えることがツーリズムであるとのお話でした。

最後に先生は「地域の都合ではなく、旅行者の目的で魅力を考えることが大切。旅行の根本的な動機につながるもので、これによって旅先や旅程が決まります。旅行動機にはつながらないが、旅程に影響を与え、現在地に行って初めて認識される観光の大きな魅力です!」とお話をしてくださり講座を終了しました。

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