令和6年度(2024年度)から仁愛大学人間学部コミュニケーション学科に、「観光学特設コース」を開設します。
観光はまちづくり・地域づくりにとって重要な位置を占めており、地域振興の基盤となるものです。
地域観光の社会的・文化的な意義を学び、これからの観光のあり方を創造できる力を身に付け活かすことは、地域を魅力あるものに変え、地域を支えることに繋がります。
今回の観光公開講座は、人間学部コミュニケーション学科・公益社団法人福井県観光連盟連携講座で、第二回目の講座を9月24日(日) 13時00分~16時10分、越前市 生涯学習センター eホールにおいて東京経済大学コミュニケーション学部、教授の中村忠司先生および兵庫県公立大学法人 芸術文化観光専門職大学、准教授の髙橋伸佳先生による「文化とツーリズム」というテーマで開催しました。
中村忠司先生は、大阪府出身で、JTBコミュニケーションズ、大阪観光大学観光学部教授・同観光学研究所の所長を経て現職になり、専門は、観光学(フードツーリズム、コンテンツツーリズム)で、著書には、『新・観光学入門』等、多数の著書を出筆されている方です。また高橋伸佳先生は、株式会社コーセーを経て、JTBグループに入社し、調査・研究、事業開発、経営企画・経営戦略などの業務を担当され、特に、健康・医療、スポーツをテーマとした国家施策や新規事業開発、組織の立ち上げに注力されてきた方です。
最初の講座では、中村先生より「大河ドラマとシティプロモーション『龍馬伝』から『どうする家康』まで」について語っていただきました。
中村先生は、大河ドラマは、日本のコンテンツツーリズムの目玉であり毎年多くの観光客が当該地に集まり、経済効果があるとのことでした。また、大河ドラマ観光を行うことによって一過性の成果や放送年のみ大きな集客があり単年度の経済効果、朝方から夜間に行うことによって「宿泊」も伴い街が活性化するので欠かせないとのことでした。
他に世界遺産などの周辺観光地は、観光客達からの写真によってSNSにあがり、良い街の雰囲気づくりになる一方、大河ドラマの面白みは早い段階で風評的にあがるので大河ドラマ館自体の内容が、どのようにネットで書かれているのか大きな影響に繋がるとのお話でした。
最後に、先生は「大河ドラマに出てくる人物の研究について、大学との協力をやっていくのがいいのかなと思ってます。そして、電車や街にも複合的に関連し観光者が分かりやすくディスプレイを置いたりなどのアピールをしてイメージを盛り上げていき、市民も協力していくことが大事だと思います。」とのお話をしてくださり講座を終了しました。
次に高橋先生より「ヘルス&スポーツツーリズム最前線観光産業の活性化と市民の健康増進文化の両立」について語っていただきました。
最初にヘルスツーリズムとは何かを解説してくださいました。
ヘルスツーリズムとは、旅行で、旅行中のトラブルを回避したり、健康回復や健康増進を図るものをさし、マズローの欲求5段階説(生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求の五段階に分ける心理学理論)になぞると輝くように生き生きしている状態と先生は仰っていました。
また健康増進文化の両立について、スポーツは競技だけはなくまちづくりにもポイントを当て、世界遺産を見ながらウォーキングなども加え、「生活運動」という発想を両立させた身体活動プログラムが大切であるとのことでした。これは、楽しいことを連動させ、ワクワクさせる目的を作り、健康行動へと導く活動プログラムとのお話でした。
最後に先生は「福井に今後、朝早く起きて散歩して楽しいなぁと思える観光場所が増えると素敵だと思います。」とお話をしてくださり講座を終了しました。