地域共創センターでは、地域への「知の提供」のために、教育・研究・支援の成果を活かした学術的・文化的講座や、地域の皆さまのための教養・スキルアップ講座など、多彩な講座を開講しています。
今回の公開講座は、
2月23日(木) 10時~12時に、仁愛大学 調理実習室において、健康栄養学科 佐藤真実 教授による
「子どもと楽しむ和食文化」というテーマで講座を開催しました。この講座は、ブラジル人市民が多く暮らす越前市の多文化共生の推進に向け、越前市様並びに株式会社福井村田製作所様からの寄附金を活用した寄附講座です。
外国人(ブラジル人)親子が対象の講座で、日本の食文化を学んでもらうため、五節句の1つ3月3日の『上巳』(桃の節句)の行事食を親子で作り、和食の隠れた奥深さ、手作りの良さ、料理の楽しさを体験していただきました。また、先生の説明を、菊池真由美様にポルトガル語で通訳していただきました。
最初に日本は南北に長く、周囲が海に囲まれ、国土の75%を山地がしめていることから、海の幸と米が食文化になっていること。五つの節分(1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日)とは文字通り季節の変わり目のことで、体調を崩しやすいことから厄を払う年中行事が執り行われていたこと。自然の尊重、自然の中にカミ(神)という存在があることなどについて解説していただきました。
日本の和食文化について学んだあと、上巳の節句(3月3日)の行事食「焼きサバのちらしずし」「はまぐりの潮汁」「桜餅」作りを親子で体験しました。
ひなまつりには、必ずはまぐりが使われる理由や貝が死んでいる時の音についても教えていただきました。
助手および管理栄養士を目指す健康栄養学科の学生もサポートスタッフとして参加する中、「卵焼きに片栗粉を使用するのはなぜですか?」との受講者の質問に答えるなど、交流しながら楽しいひと時を過ごしました。
今回は、コロナ禍ということもあり、試食はせず持ち帰っていただき家族で楽しんでもらいました。
次回の講座は...
日 時:3月8、15、22日(水) 18時30分~20時
会 場:仁愛大学 B203講義室
講 師:坂東 照啓 仁愛大学 非常勤講師
テーマ:「初めて学ぶポルトガル語(全3回)」