心理学部心理学科
つらい心の状態を改善するのはもちろん大切だけど、特に問題なく過ごしている人がもっと幸せを感じられるにはどうすればいいのでしょうか?
人はどんな行動や状態でより快適な気持ちになるのか、心理学で探ってみましょう。
周りには様々な色があります。私たちにとって、色はとても身近なものです。色彩心理やカラーセラピーといった言葉もよく耳にしますが、実は色と心の関係は、心理学的にはまだ研究が進んでいない分野です。色が気分に影響するといっても、結局人の好みに左右される部分が大きいのかも? 色のトーン、たとえばビビッドなトーンと落ち着いたトーンが、感情に与える効果は異なるのだろうか。色と心の関係に様々な角度からアプローチするのは興味深いです。
中でも注目しているのが、塗り絵です。塗り絵をすると、リラックスしたり認知機能が高まったりすると言われています。ではどんな絵を塗るか‥風景画なのか幾何学模様なのか。どんな色を選ぶか‥暖色系なのか寒色系なのか。見本通りに塗るのか、自分で考えて塗るのか。塗り絵という行為ひとつをとっても、対象や工程が違えば心に与える影響も違ってきます。そうした一つひとつの要因を調べて、考察を積み重ね、人が心地よくなる方法を探っていくのです。
ストレスを軽減したり悩みを解決することももちろん大切ですが、好きなものや関心のあるものにどう関わっていけば豊かに幸せになれるだろう、と考えるのも心理学の大切な一面です。動物とふれあうとどうなるのか。音楽を聴く前後で何が変わるのか。あらゆることに心が関係しています。つまり心理学は世の中のすべてに汎用性が高く、だから面白い学問なのです。
心理学科|専門分野「感情心理学」