仁愛大学【受験の窓】

心理学科PSYCHOLOGY

初の国家資格!
「公認心理師」の今後は?

初の国家資格!「公認心理師」の今後は?

これから期待されるリエゾン機能。公認心理師が地域をつなぐ!

皆さんの中にも、小中高校でスクールカウンセラーの先生に出会った人はいるでしょう。カウンセラーといえば、長年、臨床心理士が一般的でした。そこに2018年、初の国家資格となる「公認心理師」が誕生。では臨床心理士から公認心理師へ、何が変化するのでしょうか? それは、相談室モデルから連携モデルへの転換です。

私がスクールカウンセラーをしていたとき、学校現場では「リエゾン(仏語:つながり,橋渡し)」の役割が大事、と言われたことがあります。当時、いじめや不登校の問題が増え始め、スクールカウンセラーには児童相談所や医療機関など地域との連携が期待されていたからです。しかし、当時の大学で学ぶのは相談室モデル。心理分析やカウンセリングに重きが置かれ、連携モデルは二の次でした。また、病院でも診療報酬の問題から臨床心理士の採用は限られ、心理相談にお金を払う文化もありませんでした。

公認心理師という国家資格が誕生したことで、心理の専門家には新たな活躍の場が広がり、より大きな責任も生じるでしょう。今後は、地域の様々な機関と多職種連携し、悩みや辛さを抱える人たちに寄り添う重要な役割が期待されます。

稲木 康一郎 教授
稲木 康一郎 教授専門分野「臨床心理学・ストレス心理学」
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