仁愛大学【受験の窓】

心理学科PSYCHOLOGY

自分はダメだと言う人は
ホントにダメになる?!

みんな間違えてる!でも、なぜか言えない?!

心を癒やし傷つける「言葉」の機能。あなたはあなたの言葉でできている!

言葉について深く考えたことはありますか? 言葉は物事を理解したり伝えたりする便利な道具である反面、悩んだり苦しんだりするのも言葉があるから。たとえば「未来」のことを考えて不安になる人がいる。でも、もし「未来」という言葉がなければその思考自体が存在せず、不安になることもありません。私たちはあらゆる物事を言語的に理解し、言葉や思考が世の中すべてを捉えていると錯覚しているのです。

人間以外の動物にも言葉はあるといわれますが、あくまでも簡易な意思伝達の手段であり、比較といった機能はありません。自分と人を比べて「何をやってもうまくいかない、自分はダメだ」と思ってしまう。これは思考と現実を混同し、現実よりも自分の思考にとらわれた「認知的フュージョン」の状態。抜け出すにはきちんと現実を知ること…考えることと体験することのバランスが大切です。

『あなたはあなたが使っている言葉でできている』という本もあるように、ネガティブな言葉ばかり使っているとネガティブな世界でしか生きられません。ポジティブな思考につながる言葉が自分を癒やし、より良く生きるコツなのかもしれませんね。

渡辺 克徳 准教授
渡辺 克徳 准教授専門分野「臨床心理学」
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