仁愛大学【受験の窓】

心理学科PSYCHOLOGY

「本当の自分」が
箱庭の中にあらわれる?!

「本当の自分」が箱庭の中にあらわれる?!

子どもに返って無意識を探る。「本当の自分」と再会する深層心理学!

箱庭療法を知っていますか。砂箱の中に玩具を置いて自由に表現することで、心の癒しや成長を促す心理療法です。たとえば、水を表現してもそこに橋を架けない人は、外の世界とつながりたくない、と感じている場合が多い。抽象的な模様を左右対称に描く人は、不安定な心を安定させようとしている表れ…。箱庭には様々な心の状態が映し出されます。

砂を触ると子どもの頃の気持ちを思い出すものです。それを心理学では「退行」と言い、退行状態のとき、無意識は活性化します。活性化した無意識が箱庭によって表現され、心の癒やしや成長が促される、と深層心理学は考えるのです。

そして無意識は、「本当の自分」の存在感覚と結びついています。日本の学校や社会では、なんとなく周りに合わせたほうがいい、という風潮の中で本当の自分がわからなくなってしまう子どもたちや大人も多い。傷ついているのも「自分」なら、その気持ちを抑えて頑張っているのも「自分」。でもそれは、「本当の自分」を忘れてしまった自分なのです。加えて、大人になると頭で考えることが増えて、無意識が働かなくなります。深層心理学は、こうした無意識の顕在化を通して「本当の自分」を探求する心理学です。

西村 則昭 教授
西村 則昭 教授心理学科・専門分野「深層心理学」
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