仁愛大学【受験の窓】

心理学科PSYCHOLOGY

“いい人”も先入観?!
人を判断する視点って?

“いい人”も先入観?!<br>人を判断する視点って?

特定の視点ではなく一定の視点で人を評価。それが心理アセスメント!

あなたは、あの人はこういう人だ、と一度判断すると、違う場面でもつい先入観をもって見ていないでしょうか? “いい人”の言動は良いように解釈するのに、“嫌な人”の言動にはダメ出しをしがちだとか。相手の印象やこちらの先入観で、人に対する判断ってガラッと変わってしまうんですよね。これを聖人の頭上に描かれる光輪(halo)になぞらえて、「ハロー効果」と呼んでいます。先入観に縛られるのはだめですが、一定の視点をもって情報を得ることで人を理解できるのも事実。心理学には、相手を理解し判断する「心理アセスメント」というプロセスがあります。心理アセスメントは、一定の視点を持つこと、でも特定の視点に縛られてはならない、という矛盾をはらんだプロセスなのです。

私は保育の現場へ出向き、子どもとの関わりについて先生方の相談にのっています。すると同じ子どもに対して発達障がいを疑う先生もいれば、大丈夫ですよね、という先生もいる。心理の専門家には、一歩引いて見てみたり、あるいはグッと寄ってみたり、あらゆる視点が求められます。相手に寄り添いつつも客観的に判断することが、私たち専門家が関わる意義だと思うのです。

森 俊之 教授
森 俊之 教授専門分野「福祉心理学」
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