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 仁愛大学では、昨年度より、越前市と連携して「保育者及び学生のためのポルトガル語入門講座―越前市における多文化共生保育を考える―」を実施しています。
 仁愛大学のある越前市は、人口約8万2千人のまちですが、近年、外国人市民が人口の5%となり、そのうちブラジル人が約7割と最も多くなっています。
 市内の教育保育施設や小学校においては、外国籍の子どもが増えています。ある園は、外国籍の子どもが40%、ある小学校は25%を占めています。このような学校では、すでに学習支援や文化交流等の様々な取組が行われていますが、文化の違いはもとより、言葉が通じないことで子どもや保護者と先生とのコミュニケーションに苦労している現状があります。
 このポルトガル語講座は、子ども教育学科学生と越前市の現職の保育者が、ブラジルの文化や生活習慣を学びつつ、初歩的なポルトガル語を習得することを目的とするもので、昨年度は5回、今年度は4回実施しました。保育の場面で使う言葉や会話を中心に、手遊びや歌などを交えて楽しく行いました。また、昨年度も今年度も最終回は軽食を用意して、現職者と学生との交流も図りました。
 初歩的ではありますが、ポルトガル語を身につけることは、子どもや保護者との信頼関係を築く上で重要な要素となるだけでなく、多文化共生の保育を進めていくうえでの基盤となると考えています。また、学生と教育保育現職者が共通の目的を持って学ぶことを通して、学生のキャリア形成に生かすねらいもあります。
 現在は、学生が「日本語ポルトガル語ことば絵じてん」の制作に取り組んでいます。また、2月29日(土)13時より、越前市文化センターにおいて、「多文化共生保育を考えるシンポジウム―希望をつむぎだす共生のまち、越前市」と題するシンポジウムを開催します。このような地域の課題解決に学生自らが参画する機会を作りながら、大学での学びを充実させていきたいと考えています。

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