研究テーマ福井県における現在の報恩講とその食事
- 大西 茉紀さん
- 2018年3月卒業
- 金津高校出身
- 動機
神社やお寺が好き。食文化の研究をしたかったので、浄土真宗が盛んな福井で親鸞聖人の忌日に毎年行われている「報恩講」での食事について調べてみることにしました。母方の祖父母は毎年報恩講に行っているので、私も今回は参加。実際に報恩講と食事の体験もしてきました。
- 目的
昔から報恩講が盛んだった福井では、郷土料理も"おとき"(法要の後の食事)に端を発しているものが多いんです。でも報恩講が衰退してきて、おときも郷土料理も食べる機会が減っています。私は煮物が大好きだし、この食文化を残していくことを考えたいと思いました。
- 調査
テ学生にアンケートをとり、おときを知っているか、食べたことがあるかなどを聞きました。報恩講を行っている高校もあり、知っている人が半分近く。また、3つの寺社にも実際に報恩講の見学と調査に行き、30年前の写真が残っていたのでその変化を記録しました。
- 考察
若い世代からは興味がない、よくわからないという意見が多くみられました。だからまずは知ってもらうこと。すでに、おときの試食会などの試みをしているお寺もありますが、そういったイベントとともにもっと広く情報発信をし、気軽に参加してもらうことが大事だと感じました。

福井の郷土料理とその意義を伝えていってほしい。
〈指導教員〉佐藤 真実 准教授
大西さんは料理が好きで好奇心旺盛。クッキングサークルでも栄養士の卵として、ずっと活躍していました。料理が好きでも食文化を研究テーマに選ぶ学生が少ないので、興味を持ってくれたことはうれしかったです。食文化は限られた文献を次々と紐解いていかなければならないので、難易度が高く奥が深い分野。今回、調査し学んだことを今度は伝えていくことも大事です。料理教室の先生になる大西さんには、今後、調べたことを多くの人に広めていってほしいと思います。
主な卒業研究テーマ(2018年度)
- 出芽酵母における細胞内外のアスコルピン酸の効果について
- トランスグルタミナーゼ製剤による物性変化とアレルゲン性
- 悪性リンパ腫患者のCHOP療法における悪心・嘔吐・食欲不振のリスク因子に関する検討
- 母親の体格および食生活と児の発育との関係
- 食事・生活状況を配慮した便秘症状スコアとCFTP機能との関係
- 鉄の栄養状態が耐糖能に及ぼす影響についての研究
- 時計遺伝子による生体ビタミンD代謝調節機構の解説
- 自発運動が生成リン・ビタミンD代謝調節に与える影響
- 大学生における和食に対する意識の実態
- 健康寿命延伸に向けた食生活改善推進員の活動について
- 若年者における食生活習慣と食事摂取状況との関連性について
- 梅果汁粉末が高脂肪食ラットに及ぼすミネラル利用への影響
- インカートクッキングシステムの揚げ物調理の可能性について
- 魚や肉ペーストに加える添加材料が物性に及ぼす影響について
- 高校生陸上競技選手の貧血と栄養サポートの効果について
- 福井梅果汁摂取が運動後の疲労回復ならびに抗酸化力に及ぼす影響