仁愛大学【受験の窓】

健康栄養学科HEALTH & NUTRITION

教育分野〈小学校編〉

1日の主な仕事

食のことは、この人に聞けばいいんだ!
と認識してもらえる。

家庭科の授業以外は特に授業を持たない、栄養教諭という立場で、どうやって子どもに介入していくかは、私たちのがんばりどころの一つだと思っています。そんな中、給食は自然に教室に入って行ける貴重な時間です。給食時間のポイントは、食べることだけでなく、子どもの健康状態や心理状態もなんとなく見えてくること。子どもの栄養やマナーなどについて気になることがあれば、その場で伝えたり、食を介して観察したり、聞いたりしたことを後で担任に共有していくことも、栄養教諭としての大切な役割だと認識して実践しています。食べている時間は、人が“素”になれる貴重な時間です。食と栄養の専門家としてだけではなく子どもの成長に関わる教諭として、私も成長していきたいです。

藤澤 真未
藤澤 真未健康栄養学科 2013年3月卒業
福井県内の小中学校や給食センターなどを兼務

藤澤さんの主な仕事の流れ

日々工夫しながらの献立作成

献立作成

栄養バランスはもちろん予算も考え、季節感を取り入れた献立を作成。アレルギーを持つ児童生徒用の献立作成も重要な仕事です。さらに近年では、給食に地場産品を積極的に取り入れる自治体も増えています。地元でどんな食材が生産されていて、どんな郷土食があるのかを知るため、地域とのつながりも大切です。

給食管理

給食管理

献立作成も給食管理の一部ですが、ほかにも管理面ではたくさんの仕事があります。調理や配食方法に関する指導や助言をしたり、調理員さんに衛生面を理解してもらい、調理施設や食材の衛生管理を徹底すること。また、味見や検査用保存食の管理、食材の選定から予算管理、発注、食材の保管などの業務も担います。

授業・学級活動

授業・学級活動

家庭科の授業の中で、栄養に関する内容を担当します。ただ、家庭科は小学校高学年から始まる授業のため、低・中学年では担任教諭と連携しながら、学級活動の時間などに栄養バランスや食と健康にまつわる話をわかりやすく伝えていきます。中学生になると部活動に力を入れる生徒も多く、スポーツ栄養の話などを入り口にすると興味を持って取り組む姿勢が見られます。

給食時間の巡回

給食時間の巡回

教室を順番に回り、給食の感想や好き嫌いを聞きながら子どもたちと直接ふれあい、食の意味を考えます。学年に応じて、その日の献立にはどんな栄養素が含まれていて、それがどんな働きをするのか、三大栄養素や五大栄養素の知識も交えてわかりやすく説明。また、食事のときの姿勢やマナー、配膳など気づいた点は声をかけ、食べる楽しさを大切にした指導を行います。

給食試食会などの実施

給食試食会などの実施

試食会は給食のことを知ってもらうと同時に、保護者の意見や家庭での悩みを聞くことができる貴重な場でもあります。企画を立ててお知らせをつくることから準備を始め、ときには豆の皮むきなど簡単な調理を児童に手伝ってもらうことで、家庭でも食の話ができるきっかけ作りを心がけます。

保護者が気軽に相談できる個別指導

個別指導

共働き家庭の増加や食物アレルギーが話題になる中で、子どもの食事や偏食、栄養に関する個別相談を受けることは、栄養教諭に期待される大きな役割のひとつ。学校来訪時の保護者から相談を受け、立ち話をすることも珍しくありません。栄養教諭の存在を知ってもらい、気軽に相談できる存在であることも大切です。

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